こんにちは!しゅんです。
先日、クライアントさんよりこんなご質問をいただきました。
『お客様の声を集めたいけど、どんなことに気をつければいいか教えて欲しいです』
という内容です。ご質問ありがとうございます!
「お客様の声」ってとっても大事です。
LPなどの広告を作る上では「お客様の声」があることで信頼感が生まれたり、「私にもできるかも!」と思ってもらいやすくなるので、申し込みのハードルを下げる効果があります。
また、自分の商品・サービスを改善する上でも、リアルなお客様の声は非常に参考になるリサーチになります。
しかし、お客様の声も”なんとなく”集めてしまうと「使えない無駄な回答」になってしまうこともあるんです。
そこで今回は、「売れるために必要な、お客様の声を集める8つの質問テンプレート」をご紹介させていただきます。
「お客様の声」をしっかりと集められるかどうかは、今後ビジネスを行う上で、とても大事なスキルになるので、ぜひ参考にしてください。
なぜお客様の声を集める必要があるのか?
お客様の声を集めるといっても、そもそも、なぜお客様の声を集める必要があるのかがわからなければ効果的な質問はできません。
なんとなく「お客様の声を集めるのが大事らしい」くらいの認識だと、質問の内容が「ご意見がございましたら書いてください」程度になりがちです。
そのような質問だとお客様も答えづらいですし、回答も「とてもよかったです。ありがとうございました。」というような簡素なものになりやすいです。
こんな声ばかり集めたとしても全く意味がありません。
そのため、的確な質問をするためにも、まずは「なぜお客様の声を取る必要があるのか」を明確に知っておくことが重要です。
お客様の声を集める2つの目的
大きく分けると2つの目的が存在します
・広告で使うため
・商品改善のリサーチのため
です。
それぞれ、もう少し細かくご説明していきます。
広告で使うため
現代のマーケティングでは、「お客様の声」という第三者の声(社会的証明)がかなり重要です。あなたもアマゾンで商品を買うときや、飲食店を選ぶ時など、お客様の声は必ずと言ってよいほど見ると思います。
LPなどの広告にも「お客様の声」は掲載されていますよね。
なぜ、掲載されているのかというと
「将来をイメージしてもらいやすい」「信頼感が増す」
という2つの要素を与えられ、商品が選ばれやすくなるからです。
将来をイメージしてもらいやすい
基本的に人がなぜ商品・サービスを購入するのかというと、
自分の悩みを解決したい・より良い状態になりたい
からです。
つまり、見込み客からすると、お客様の声で商品を購入した人が「自分の悩みが解決できたり、願望が叶った」という姿を見ることで、「自分も同じように理想の未来を手に入れられるかもしれな!」とイメージできるんです。
残念ながら、購入してもらうまで、あなたの商品の「本当の価値」は伝わりません。でも、支払う金額よりも「価値がありそう」と「期待値」を高めなければ商品は売れないのです。
お客様の声があると、相手に自分の将来をイメージしてもらえる=期待値が高まるので、売れやすくなります。
信頼感が増す
お客様の声があることは信頼感に繋がります。
心理学の用語に「ウィンザー効果」というものがあります。これは「第三者が発信した情報は信頼されやすい」という心理の働きのことです。
あなたもアマゾンで買い物するときや、食べログでどこに食べ行こうか考えている時など、「レビュー」をチェックすると思います。
実際に使ったときの感想をみたり、デメリットを見たりして、購入したりしますよね。
それと同じように、いくら販売者が「これは良い商品ですよ!」と伝えても信頼感が担保されません。
お客様の声という第三者からの社会的証明があるからこそ、信頼感が増し、購入につながります。
あの人が買っているなら私も欲しい
広告に「お客様の声」を掲載するの理由はもう一つあります。
多くの人が買っていたり、自分の知っている人が買っているのを見ることで商品を買いたくなる、という層に向けての掲載です。
僕はターゲットを決めるときに「利き脳診断」というものを活用するのですが、「周りの人と同じが安心する」というタイプが一定数います。(日本人には結構多いです)
周りとの協調を大事にするタイプです。
そのような方々はあまり冒険を好みません。だからこそ、しっかりと「お客様の声」を掲載してあげることで安心して購入をしていただくことができます。この層をターゲットにするのであれば、とくにお客様の声は必須です。
商品改善のリサーチのため
「お客様の声」を集めるべき、もう一つの大きな目的が”商品改善のリサーチのため”です。
商品をより売れるようにするために必要なことは「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見つけ、精度を高くしていくことが必要です。
そのためには、感覚や経験だけに頼らずにしっかりとリサーチすることが必要になります。
現代広告の父と呼ばれ、伝説のコピーライターとして知られるデイヴィッド・オグルヴ氏は「リサーチに無関心な広告人は、敵の暗号を解読するのに無関心な将軍と同じくらい危険だ!」という言葉を残しています。
それぐらいリサーチは重要視されているわけです。
また、そのリサーチの中でも特に重要になってくるのが「実際に購入した方の声」です。
マーケティングの神様と言われるフィリップ・コトラー教授も、顧客と直接会話することを日々の習慣にしていたほど。
リアルなお客様の声を聞くことができると、今後のビジネスに活用できる情報が集まりますので、宝の山といっても過言ではないでしょう。
活用できるお客様の声を集める8つの質問
上記のことを踏まえて、私が普段活用している8つの質問テンプレートをご紹介します。
相手が答えやすいように、かつ今後のビジネスにも使える情報が出てきやすい質問になっています。
- Q1:どこで当社(私、サービス)のことをしりましたか?
- Q2:購入前はどんな状況でしたか?どんなことに悩まれていましたか?
- Q3:サービスを知ってからすぐに購入されましたか?何か弊害になったり、悩んだことはありますか?
- Q4:当社を選んでいただいた理由はなんですか?
- Q5:購入してみてから、変わったことや解決したことなどはありますか?
- Q6:購入してみて特に満足されている点があれば教えてください。
- Q7:今後のサービス改善のために、要望やこんなサービスもあったら嬉しい、改善して欲しいなど気になる点がありましたら教えてください。
- Q8:お悩みの方に何か一言お願いします。
少し長く見えるかもしれませんが、これらをお客様にお答えいただけると、有効な情報を集めることができます。
Q1:どこで当社(私、サービス)のこと知りましたか?
この質問を聞くことで初回のタッチポイントが分かります。タッチポイントというのは顧客との接点という意味です。
ここがわかると、今後のマーケティング活動の参考になります。
例えば、インスタ集客に力を入れていたけど、実際のお客様は広告経由で知っていただけたとしたら、広告の方に力をいれるほうが、より効率的にお客様を集められるかもしれません。
マーケティング活動にはコストが絶対にかかります。
だからこそ、効率的にマーケティングを行いたければ、実際にお客様と出会えた方法を強化していくことが重要な考え方になります。
お客様の変化を表すQ2、Q5、Q6
Q2:購入前はどんな状況でしたか?どんなことに悩まれていましたか?
Q5:購入してみてから、変わったことや解決したことなどはありますか?
Q6:購入してみて特に満足されている点があれば教えてください
は広告でお客様の声を使用するときには特に重要な項目です。
先ほどもお伝えしたように、人が商品・サービスを購入する理由は、
「自分の悩みを解決したい・より良い状態になりたい」
からです。
つまり、”現状から未来に対する変化”に人はお金を払います。
そのため、Q2で変化前の状況を聞き、Q5とQ6で物理的な変化と、心の変化を表せるようにしています。
Q3:サービスを知ってからすぐに購入されましたか?何か弊害になったり、悩んだことはありますか?
ここに何か返答をいただけた場合、購入にあたっての何かしらの不安材料があった、ということになります。
例えば、美容室でアンケートを取ったとして、「美容室がたくさんあってどう選べばいいかわからなかった」などのお答えがあったとします。
これは「ブランドがない」という一言に尽きるのですが、他店と区別できるようにしっかりと自社のウリをHPやホットペッパーに載せよう、というような改善ができます。
お答えいただいた内容を全て改善しなくても良いのですが(サービス提供側の方針などもあるので)、できるだけ改善した方が、お申し込みはされやすくなります。
Q4:当社を選んでいただいた理由はなんですか?
ビジネスには必ずと言っていいほど「競合」が存在します。
そのなかで、わざわざ自社を選んでいただけたというのは「セールスポイント」になるわけです。
自分では思ってもいなかった、顧客目線の新しい自社のウリが見つかる場合もあります。
また、この質問で自社が設定したブランドがしっかりと伝わっているのかの確認もできますし、
逆に、選ばれた理由がブランドの意図とズレていれば、ブランドの伝え方の改善する必要があることがわかるかもしれません。
どちらにしても、「なぜ選んでもらえたのか」を知ることは今後の参考になるので聞いておきたい項目です。
Q7:今後のサービス改善のために、要望やこんなサービスもあったら嬉しい、改善して欲しいなど気になる点がありましたら教えてください。
この質問は、質問のままの意味ですね。
お客様の方が自分のことを見てくれている場合もあるので、ネガティブフィードバックも積極的に聞いておくと参考になります。
※ただし、この質問は注意が必要です。
損得などを考えて発言される場合や、言葉と実際の希望がズレている場合も少なくありません。
例えば2006年に販売したマクドナルドの「サラダマック」は典型例です。
お客様にリサーチをしたところ「ヘルシーなものが食べたい」「ヘルシーじゃないからマクドナルドには行かない」などの声が集まったので、ヘルシー思考の「サラダマック」という商品を出しました。
しかし、出してみたら期待に反してほとんど売れず、販売終了になった、ということがありました。
なぜこんなことが起きたのかというと、お客様は言葉としては「ヘルシーなものが食べたい」と言っていたとしても、実際にマクドナルドには罪なものを食べている背徳感のようなものを求めていた、というのが理由です。
このように、言葉には裏と表がある、という認識を持ちながら意見を聞くとより精度が上がります。
Q8:お悩みの方に何か一言お願いします。
こちらの質問は、これからサービスを購入していただく方に向けて、購入のハードルを下げるための質問です。
最後に余裕があれば聞く、くらいで大丈夫です。
お客様の声の質と量を高める方法
お客様の声の数は多く、質は高い方が良いです。
ちょっとした小技ですが、その両方を高める方法をご紹介します。
それは、お客様の声をいただく際にプレゼントなどを用意することです。
「レビューをいただいた方に○○をプレゼントします」
「毎月、最も熱いレビューを書いてくださった方に通常○○円で販売している○○を無料でプレゼントします」
などです。
このようなプレゼントがなくてもお答えいただける場合は、それでも良いですが、なかなかお客様の声が集まらないという方は、このような方法もシンプルですが有効です。
お客様の声を集める実際の方法
可能であれば対面で(zoomなどオンラインでも可)インタビューができるとベストです。
インタビュー形式であれば質問に答えてもらうだけになるので、相手の心理的なハードルを下げることができます。
インタビューが難しい場合は、グーグルフォーム等で簡単に入力できる形式を作って記入していただくのも良いです。
お客様の声を集めるときの注意点
いくつかお客様の声を集めるときの注意点をご紹介します。
できるだけリアル感を出す
広告に掲載する目的の場合に特に意識していただきたいのが、お客様の声の「リアル感」です。
ランディングページなど、どの広告でもだいたい「お客様の声」が乗っているので、消費者も「お客様の声」に慣れています。
また、中には実際にはないお客様の声をねつ造している販売者も少なくありません。そのことも消費者はわかっているんです。
いくらお客様の声を掲載しても、若干の不信感はぬぐいきれません。
だからこそ必要なのが「リアル感」です。
具体的にどういうことかというと、
ただの文章よりも手書きの文章のほうが良いですし、文章より音声、音声より動画の方が良いです。また、できれば実名や、実際の写真も掲載できるとより「リアル感」がでて、信頼感が増します。
音声や動画を撮るときに、あえて外出先の喫茶店などのガヤガヤしたところで行う、というのも臨場感が出てリアル感があります。
SNSでお客様の声を書いてもらうのも、個人が書いていることがわかるのでオススメです。
できるだけお客様にご協力いただけるようにしましょう。
損得感情や相手との関係も考慮して結果を見る
これは商品改善を目的とするリサーチの場合に特に注意していただきたいことです。
商品改善を目的とするリサーチの場合「事実」に目を向けることが重要です。
例えば、人は誰しも悪者にはなりたくない、という気持ちが存在しています。
先ほどのお伝えした「サラダマック」の例もそうですし、アンケートに答えるというのは、販売者との関係をより良く築いていたいという気持ちが含まれている場合もあります。
だから、アンケート結果が100%「真実」とは思わないで、客観的に結果を受け取るようにしてください。
この目線を忘れると、お客様の声に翻弄されて、自分のサービスを変な方向へズラしてしまう可能性があります。ご注意ください。
まとめ
今回は「お客様の声」についてまとめてみました。
「お客様の声」はうまく活用できればビジネスの強力な武器になります。
今回ご紹介したお客様の声を集めるテンプレートをご活用いただけると、ご自身の商品・サービスに対して新しい発見が見つかるかもしれませんし、
LPなど広告でも反応率を高めるためにはとても効果のある要素です。
ぜひ、上手に使ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
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