こんにちは、しゅんです!
「良い商品だと思うんだけど、思うように売れない。なんで?」
そんな疑問を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
理由は色々ありますが、よくあるケースとしては「ターゲット設定」が間違っている、というもの。
ターゲット設定というと、とにかく「ペルソナを作りましょう」というのが定説ですが、この安易な考えには疑問を感じています。
そこで、今回は「ターゲット設定」についてお話をします。
このターゲット設定は売上に直結する非常に重要なポイントです。
でも案外、軽視されていたり、間違って教えられていたり、というなかなか厄介な項目なんですよね。
・良い商品だと思うんだけど、思うように売れない。
・マーケティングしてるのに反応がない。
・売上をもっと上げたい
という方がいましたら、ぜひ参考にされてください!!
一般的なターゲット設定の問題点
一般的なマーケティング戦略的思考の「ターゲット設定」では「絞り込み」を重要としています。
先ほど少しお伝えした「ペルソナ」だったり「セグメンテーション」という言葉を聞いたことがありますか?
一般的なビジネス塾などでは「まずはペルソナを決めましょう!」というのはよく聞く言葉です。
そもそも、なぜ「絞り込み」を行うのかとうと、マーケティングを実際に行うときは範囲を絞らないとコストがかかり過ぎてしまうからです。
マーケティングには必ずお金、時間、労力などのコストがかかります。
そのコストを最低限に抑えるために、誰に対してマーケティングを行うかをターゲット設定で確定し、より効果的にターゲットにアプローチできるようにするために「絞り込み」を行います。
ただ、ここで一つ問題があります。
その問題とは、この絞り込みの作業の精度は経験値によって大きく変わる、ということです。
正直にお伝えすると、企業であっても間違える場合があるくらいなので、マーケティングに対する経験が少ない方が、世の中のテンプレなどだけを頼りにペルソナなどでターゲット設定をしてしまうと、精度の低いターゲット設定になる確率が高いです。
つまり、最悪の場合「架空の」「存在しない」顧客を「想定」してしまう、ということです。
もし、「架空の」「存在しない」顧客を「想定」してしまったら?
的外れなことをしてしまって、売れなくなる…
そうです。売れなってしまうんです。
一般的なターゲット設定の失敗例
ここでイメージがしやすいように失敗例を一つお伝えします。
大阪の遊園地「USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)」です。元々USJは「映画をコンセプトにしたテーマパーク」でした。
なぜ、映画がコンセプトだったのかというと、ディズニーランドと差別化を考える上で、映画に特化し、大人向けのテーマパークとして売り出したかったから、ですね。
初年度はある程度入場者があったものの、2年目からは不運にも不祥事もかさなり、厳しい状況になっていきました。
今は人気のUSJもそんな感じだったんだね!
そこでマーケティングを改めて行うことになったのですが、まず調査として、人は数あるエンタメの中で「映画」にいくらお金を使うのかというものを調べました。
その結果、日本人が映画に使うお金は1割にも満たなかったわけです。
つまり「映画」にコンセプトを絞ったことが仇となり、逆にUSJに興味を持つ人の数が減ってしまったわけです。
テーマパークですから、多くの方に来場してもらえないと運営できないにも関わらず、ディズニーとの差別化を意識しすぎたせいでターゲット層が無駄に狭まってしまったんですね…
差別化ってすればいいわけじゃないんだね・・・
そのためUSJはコンセプトを変更しました。
今現在のUSJのビジョンは「私たちは、ゲストの期待を常に上回る「ワールドクラスの体験」を提供し、 世界のエンターテイメント・リーディングカンパニーをめざします。」になっていて、エンターテイメントであればよいという、広いターゲットに向けたものになっています。
だから、人気アニメとコラボしたり、マリオやキティちゃんの場所ができたりしているわけです。
そのほかにも色々改善を行った結果、USJは2022年ディズニーランドを抜き、日本一の年間来場者を誇るテーマパークに復活しました。
このように、一般的なターゲット設定では「絞ることが正しい」という風潮がありますが、客観的に判断をした上で絞り込みを行わないと企業ですら失敗してしまうことがあるというです。
大事なのは「顧客が実在することを確定させる」こと
先ほどもお伝えしたように、マーケティングを行う段階では「絞ること」は必要になります。
マーケティングを行うコストが無限にあるなら別ですが、限られたコストの中で効果的にアプローチを行うためには絞る必要があります。
しかし、問題なのは「いきなりターゲットを絞ろうとしてしまう」ことです。
ブランド戦略的思考では、絞る前に、まずは「市場と商圏を確定させること」を重要視しています。
市場と商圏を確定させるってどういうこと?
絞るのではなく、先に、可能な限り「想定の顧客数を最大化できる範囲」を見つけることが重要です。
簡単に伝えると、商圏内に本当にお客さんが実在するのかを確認しよう、ということですね。
固定概念を外し、多角的な視点で、自分の本当のターゲットは誰か?そのターゲットは多数存在しているのか?どこにいるのかなどを客観的に把握していくことです。
そうすることで最悪の事態である『「架空の」「存在しない」顧客を「想定」してしまう』ことを避けましょう、ということが大事になります。
よくよく考えると、当たり前のことを言ってる?
そのとおりです。笑
これ、魚がいない海で魚釣りをしても魚が釣れないように、お客さんがいなかったら、いくらサービスを販売しても売れないということなので、当たり前といえば当たり前です。
しかし、マーケティング戦略的思考だと、いきなり絞ろうとしてしまったり、
いざ自分が商品を販売しようとすると「商品が良いから」と主観的になってしまうので、案外お客さんが実在することを確認する作業を忘れてしまったり、見えなくなってしまったりしちゃんですよ・・・
それはなんとなく理解できます・・・
また、想定顧客数を最大化するメリットもあって、元々想定していたターゲット層よりも、より適切なターゲット層を見つけることができる場合もあります!!
いきなり絞り込むことをしてしまうと、仮にマーケティングがうまくいかなかった際に次の打ち手がなくなることが多いのですが、他にもターゲットがいることがわかっていれば、次のチャレンジができたり、最初からABテストができたり、マーケティングの幅も広げることができるわけです!
もし、今、ターゲットを設定しているのであれば、
・そのターゲットは「本当に」ある程度の数実在する人ですか?
・あなたの商品やサービスを購入する対象は「本当に」そのターゲットだけですか?
一度この質問に向き合ってみてください。
まとめ
今回は「ターゲット設定」についてお伝えしました。
一般的には「ターゲットを絞りましょう」「まずはペルソナを決めましょう」なんて言われることが多いですが、なぜそれをする必要があるのか?本当にやる必要があるのか?など目的や意図を明確にしている人は案外少ないです。
ターゲット設定を間違えると、最悪の場合、商品がいくら良いものであったとしても、全く売れなくなります。
まずは本当にターゲットが多数実在するのかを客観的に把握したうえで、マーケティングを行う際に絞る、という順番を間違えないようにしていただければと思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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